Japanese
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特集 義肢
本邦における義肢の変遷と現状における問題点
The Present Situation the Rehabilitation for the Amputees in Japan
加倉井 周一
1
Shuichi KAKURAI
1
1東京都補装具研究所
pp.493-499
発行日 1976年7月15日
Published Date 1976/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101249
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Ⅰ.はじめに
障害者に対するリハビリテーションの中でも大くきな分野を占める義肢・装具の問題について,これまでさまざまな立場から実践や研究が行われてきた.現在われわれは,これまでの高度成長経済から低速度成長経済という社会環境の変化の下に,あらためて福祉のあり方を見直さざるを得ない状況におかれているが,これは反面リハビリテーションの量より質の変換期であるとも解釈されよう.最近では障害者のニーズの多様化ということが強調されているが,切断者や麻痺患者の希望する事項は図1に示すように,至極最なことばかりであるといえよう.問題はこれら切断者のニーズが何故すぐに達成出来ないかということである.本稿に与えられたテーマ「最近の義肢の変遷」のうち,今回はいわゆる義肢をとりまくシステム,換言すれば義肢そのものでなく,そのソフトウェアについて著者の私見を述べてみたい.
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