とびら
草の根の療法士をめざして
松下 起士
1
1悲田院老人ホーム
pp.498-499
発行日 1975年8月15日
Published Date 1975/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101057
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老人福祉において「草の根福祉」という言葉がよく使われる.私はこの言葉が好きだ.好きなだけでなく老人福祉を本格的にやってみようと動機づけられた大きな誘因ともなった.つまり「草の根福祉」の意味する所は寝たきり老人や孤老などひっそりと社会の片隅に押しやられた人々に対し,そのニードを探し,サービスの手を差しのばし,力の弱い人の声を神の声として受け止め,そのニードに答えること(森幹夫著―老人福祉を考える)とある.核家族の進行は老人問題を増々深刻化する方向にあると考えられる.そこで私は老人福祉の中にリハビリテーション技術を持ち込み,草の根のリハビリテーションを志向してみようと思った.まだ試行錯誤の段階であるが二つの体験を通して草の根のリハビリテーションを少し考えてみたい.
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