連載 医療の国際化 開発国からの情報発信
世界を繋ぐ草の根の国際協力―(3)ウガンダでのこと
小原 安喜子
1
Akiko Obara
1
1ハンセン病医療国際パーソナル・ヴォランティア
pp.656-658
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100710
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1993年12月,ウガンダ共和国西ナイル地区を訪れた.北はスーダン,西はコンゴに接する地域で,西ナイルウイルスの名を思い起す地名である.
訪問のきっかけは韓国の医大の先生からのお便りだった.前年のクリスマス・カードに国立療養所を辞し,生活の軸足を国際ヴォランティアに移したと書いたことへの思いがけない反応で,その先生方の国際協力フィールドがウガンダにあり,女性ワーカーが助産婦として常駐しているので,協力の意志があれば,という内容である.私が韓国のハンセン病医療に関わり始めたのは1969年だった.以来,韓国の医療界の方々と続いた交流からの呼びかけである.一度フィールドをお訪ね致しますとお応えした.その帰途ケニヤに足を延ばそう,ふとそう思う.というのは,韓国のフィールドに仲間入りした1972年から7年程一緒だった医師夫妻が,帰米して子供達の教育を終え,60歳代に入る頃からケニヤのフィールドに行かれたと聞いていたからである.
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