Japanese
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展望
特殊環境における生活とデザイン
Designing for the Handicapped
古賀 唯夫
1
Tadao KOGA
1
1九州芸術工科大学
pp.85-90
発行日 1973年2月15日
Published Date 1973/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100567
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はじめに
身体障害者問題について語る際,私の立場を明確にしておく必要があると思います.私の立場は身体障害者の問題に対して,インダストリアル・デザインの立場からこの問題解決に参加している者であります.
ここでインダストリアル・デザインとはいったいどのようなものであるかを簡単に説明したいと思います.インダストリアル・デザインとは産業の産物のためのデザインという意味です.人間の生活は生産と消費,そして再生産の循環によって成り立っています.
インダストリアル・デザインはこの‘生活’にかかわる計画,設計をする仕事です.つまり人間生活における道具の世界,道具環境についての計画,設計をしていこうということであります.
そこでRehabilitation医学の専門家の方々と私との間に共通の場,共通のことばを設定して話を進めていきたいと考えます.
図1のようにReh. 医学の専門家は人体の機能を再デザインするデザイナーであり,インダストリアル・デザイナーは,人間の生活にかかわりのある道具環境についてデザインするデザイナーであることがおわかりになられたことと思います.
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