特集 超高齢社会の終末期ケア
特殊疾患病床の“特殊な”ターミナル
日野 頌三
1
1特定・特別医療法人 頌徳会日野病院
pp.141-145
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100168
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日野病院が「特殊疾患病床」を持つようになった経緯
この数年間に2度も病院の経営者は病院の運命が決まるような「意思決定」を迫られた.1度目は平成12年4月1日に介護保険法が施行され,「介護療養型医療施設」にするか「療養型病床群」に移行するかというもの.介護保険制度下では医師のプロフェッショナル・フリーダムはほとんどなく,特に,掲題の「ターミナル」は守備範囲外とされているようで,ドップリ浸かっていたら「医療機能」が「廃用性萎縮」を来すことが怖い.とりあえず療養型病床群を「踊り場」に選んだ.この時,後述する「特殊疾患」には「特殊疾患入院施設管理料」が設定されていたが,筆者は知らなかった.後方病院として,近畿大学医学部附属病院神経内科より多くの神経難病患者を受け入れていたが,「特殊疾患」患者の印象はこれだけの手間にこの報酬では「割に合わない」患者がいる,というものであった.
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