研究と報告
固有受容器促通法におけるバイブレーターの利用について
細川 忠義
1
1長尾病院
pp.59-62
発行日 1967年8月9日
Published Date 1967/8/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100051
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まえがき
神経筋系回復助長訓練の一つの方法として,固有受容器を刺激し随意運動を促通させる手技が用いられてきた。これらの手技の中でKabat1)は運動パターン,最大抵抗,各種反射等を利用した。また,Brunnstrom2)は片麻痺に対して叩打,深部圧迫,rebound,急激なpush等を用いて反射性に随意運動を誘発させる手段とした。
著者はたまたま上記の徒手的に叩打する代りにバイブレーターの器械的刺激の応用に気づき,種々臨床上これを試みた。その結果,中枢性の麻痺筋に対し,その筋腹にバイブレーターを当て振動刺激を与えつつ,同時に号令によって意識的な努力を行なわせると,随意運動が促通されやすくなる事実を認めたので報告する。
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