目でみる耳鼻咽喉科
滲出性中耳炎の内視鏡所見
山下 公一
1
1金沢医科大学耳鼻咽喉科
pp.706-709
発行日 1984年10月20日
Published Date 1984/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209836
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滲出性中耳炎におけ内視鏡検査の意義は耳管障害の部位とその状態の診断に関する情報を得ることにある。アデノイド,耳管扁桃,耳管隆起,耳管咽頭口,耳管軟骨部内腔について嚥下動作時および通気時の動態を観察する。観察には撓性ファイバースコープを用いたほうがよい。通気下での観察にはチャンネル付のもの(Olympus ENF-LBなど)を用いる。薬液の耳管内注人も可能。
観察結果を総括すると,小児では耳管咽頭口付近に問題があろ例が圧倒的に多く,成人ではむしろ軟骨部に障害のある例が多い(表)。
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