特集 耳鼻咽喉科MEの進歩
VI.観察記録
超音波—情報的応用を中心に
金子 敏郎
1
,
内田 邦明
1
,
鈴木 晴彦
1
,
加藤 高行
1
,
小松 健祐
1
,
笠井 創
1
Toshio Kaneko
1
1千葉大学医学部耳鼻咽喉科
pp.871-876
発行日 1981年10月20日
Published Date 1981/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209337
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I.はじめに
超音波の医学的応用は情報的応用と治療的応用に大別される。耳鼻咽喉科領域における超音波の応用のうち,治療面では古くから導入されていたが,最近ではArslanらが「めまい」の治療に再登場させ,一時期の話題となったことは記憶に新らしいところである,しかし情報的応用は他科領域に比べ普及していない現状にある。その理由としては対象臓器が比較的表在性にあること,古くから内視鏡の発展に心がけ,比較的に視診が容易であって,病変部位の発見が困難ではないことなどがあげられよう。しかし対象によっては超音波診断が有用性を発揮し得る場合がある。
ここでは超音波の情報的応用の進歩に限って現況を述べることにする。
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