特集 悪性腫瘍
超音波診断
金子 敏郎
1
1千葉大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.731-738
発行日 1975年10月20日
Published Date 1975/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208258
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悪性腫瘍組織は正常または良性腫瘍組織と異なつた音響特性をもつている。すなわち超音波吸収特性,表面または内部からの超音波反射特性が良性,悪性腫瘍組織間に差があるから,その性質を利用した超音波診断が成立する。癌や肉腫組織の音響的諸性質に関する基礎的問題はまだ十分に解明されたとはいえないが,臨床面では既に癌・非癌の超音波診断が各科領域で良好な成績を得ていることは明白な事実である。
ここでは頭頸部腫瘍に対する超音波診断の現況を紹介し,あわせて将来の展望にも触れてみたい。
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