Japanese
English
特集 定位脳手術
集束超音波の脳外科的応用
THE USE OF FOCUSSED ULTRASOUND IN NEUROSURGERY
石井 稔
1
,
竹内 達夫
1
Minoru Ishii
1
,
Tatsuo Takeuehi
1
1順天堂大学第2外科
12nd Dept. of Surgery, Juntendo University, Medical School
pp.33-34
発行日 1962年1月1日
Published Date 1962/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201179
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- Abstract 文献概要
われわれの教室でも集束超音波の脳外科的応用を研究中であるので追加する。
われわれは第1図の如く種々の超音波集束装置を比較検討中である。即ち(A)が抛物面反射式の水晶振動子,(B)がレンズ方式の水晶振動子,(C)が曲而振動子式のチタン酸バリウム振動子である。これ等を比較検討した結果抛物面反射式は,1mm以下という極く小さい焦点を得られる反面,集束装置の直経が18cmという大きなものとなり,取扱いが大変である。レンズ方式では,集束装置は小型となり取扱いが容易であるが,抛物面反射式に比し焦点が大きくなる事とレンズ面での音の吸収により減衰が起り,従つて焦点附近の音響出力の減弱を来す。更に曲面振動子式は,最も小型となりレンズによる音波の減衰を来さず取扱いも容易と考えるが,焦点が前二者に比較して,かなり大きくなる欠点がある。この様に,各集束装置により長短が認められるが,今後の研究目的により,これ等の長短を使い分ける事により,それぞれの焦束装置に意味があろうと考えている。
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