鏡下咡語
グループ診療への模索
三好 佑
pp.1022-1023
発行日 1978年11月20日
Published Date 1978/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208830
- 有料閲覧
- 文献概要
専門科の如何を問わず,単独診療よりグループ診療へというのが,今日の世界的傾向である。日耳鼻学会でも,第74回総会で梅原・村上両氏が耳鼻咽喉科専門医とオープン・システム病院の関連を,第75回総会でも北島氏が耳鼻咽喉科医のグループ化について述べているが,今年の第79回総会の「耳鼻咽喉科診療の実態とそのあるべき姿」というフリートーキングのなかで,私もこの問題について発言する機会をあたえられ,色々考えさせられることがあつた。
まずグループ診療の定義ということになると,必ずしも簡単明瞭ではない。今日まで三回開かれたグループ・メディシンについての国際会議の記録などを見ても多種多様であつて,米国やカナダの場合のような一定の規準が定められていない国が大部分であることが判る。むしろ単独診療以外の多くの診療方法をその国の制度や慣習に適応させていくことと解しても良く,わが国の耳鼻咽喉科診療にも適用され,これによつて診療内容の向上も計れるところが少なくないはずである。
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.