発言
扁桃皺(Plica tonsillaris)の提唱 第2報—Membrana semilunarisの提唱
仁木 堯
1
1仁木聖鼻咽喉科院
pp.341-342
発行日 1974年5月20日
Published Date 1974/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208065
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I.はじめに
第1報1)において私は口蓋扁桃(以下扁桃と書く)の前上部を蔽つている庇状のヒダ(皺)は扁桃実質,扁桃被膜と粘膜によつて構成せられているのでPlica tonsillarisと命名するのが正しく,Plica supratonsillarisは誤りであることを笹木2)の組織標本を根拠として―組織そのもののことだから誰の作製した標本所見も同じだと思つて―主張した。しかるに笹木2)の発表はすでに40年余の過去にぞくしその掲載誌は大多数の専門家の手許にないであろうことをおもんぱかり,このたびは私の標本を供覧することとした。
なおこの問題とは別個に,本編においては「Plica tonsillarisの上面の粘膜」自体にはMembrana semilunarisなる呼び名を与えることを提唱するものである。
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