特集 耳鼻咽喉科診療の経験と批判
喉頭癌—特に喉頭機能保持からみた治療成績を中心に
竹田 千里
1
,
松浦 鎮
1
1国立がんセンター
pp.879-883
発行日 1970年10月20日
Published Date 1970/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207552
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Ⅰ.序言
喉頭癌の治療は生命の保持と発声機能を併せ考えた場合に,その個々の症例についての治療方針の決定如何が,患者の運命を大きく左右する因子となつてくることはいうまでもない。
現在ではすでに治療によつて患者を生存せしめる段階をこえて,治療後の機能保持を考慮し治療を行なう時代となつた。したがつてすべての喉頭科医は,喉頭における腫瘍の進展の様相を適確に把握し,如何なる症例に対して如何なる治療法がもつとも適切であるかを正確に判断することが絶対必要である。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.