薬剤
鼓室成形術後成績とアレルギー体質
藤田 省二
1
1長崎大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.899-902
発行日 1967年8月20日
Published Date 1967/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203813
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I.はじめに
鼓室成形術後,新生鼓膜に湿疹,糜爛,あるいは皮膚炎などを起こし,それに引き続いて穿孔を起こす症例をしばしば経験する。このような症例では,中には数回の植皮の繰返しをよぎなくされ,症例によつてはそれにもかかわらず,失敗に終つてしまう場合さえある。
かくのごとく,失敗を繰り返す症例では新生鼓膜に湿疹,糜爛,あるいは皮膚炎などを起こし易い何らかの体質的なものとの関連性があるように思われる。
著者は,かかる移植皮膚弁の弱さの原因をアレルギー体質に求めることとし,アレルギー体質者の鼓室成形術後の成績を観察してみることとした。
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