薬剤
シヨックに対するプロトポルフィリンの予防効果
野村 謙二
1
1国立大蔵病院耳鼻咽喉科
pp.81-83
発行日 1967年1月20日
Published Date 1967/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203723
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Ⅰ.緒言
「ショック」時には死という不幸な転帰をとることもあるこの忌しい現象の発現は,耳鼻咽喉科領域においてもまれではなく,他科におけるその発生頻度に比してむしろ多いとさえいわれており,古来医師はその発現の幻影におびやかされつづけて来た。したがつてこのショックの生因,治療,予防などに関する研究業績も数多くなされているが,いずれについても今日なお明確な結論は得られてはいない。
日常の検査,処置,手術などに際して局麻剤の使用頻度の多い耳鼻咽喉科医にとつては,ショックの生因,治療もさることながら,その予防こそが最大関心事であり,確実な予防方法の出現が待たれていることと思われる。
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