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Ⅰ.緒言
いわゆる神経難聴はわれわれ耳鼻咽喉科医が日常治療に困難を感ずることの多い疾患の一つであるが,現在のところ各種のビタミン剤などの組織の代謝機能賦活剤による薬物療法が主として行なわれている。われわれのところでも現在有効とされている薬剤をいろいろ試用してみているが,そのうちビタミンB1,コンドロイチン硫酸,ニコチン酸,パントテン酸,ATP,TATDなどの治療成績については既に報告した。
1962年11月第5回チオクト酸研究会において,TATD製剤であるノイビタの試用成績を報告したがその後さらに血管拡張作用のあるベリーナを藤沢薬品K. K. より提供されたので,この両者を併用すればその薬理作用の点から一層治療効果が期待できるのではないかと考え,ノイビタとベリーナの併用療法を試みたところかなり有効であることを認めたのでその成績を報告し,なおノイビタ単独使用の治療成績とも比較検討してみたいと思う。
For treatment of 37 cases of nerve-deafness noivita and verina were given by mouth simultaneously; they were effective in 56% of cases and markedly so in 17%. A combined use of these agents in this way proved to be more effective than using either one of them alone. It was also proved that the larger the dosage more effective would be the results.
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