ウイルス肝炎診療の最前線と今後の展開 日常臨床のポイントと知っておきたい最新情報 C型肝炎治療の最前線
simeprevir 3剤併用療法の治療成績
小瀬 嗣子
1
,
平松 直樹
,
竹原 徹郎
1大阪大学 大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
Ribavirin
,
肝炎-C型
,
再発
,
多剤併用療法
,
第II相試験
,
第III相試験
,
治療成績
,
肝線維症
,
ウイルス薬剤耐性
,
Simeprevir
,
Polyethylene Glycol-Interferons
Keyword:
Simeprevir
,
Drug Therapy, Combination
,
Hepatitis C
,
Liver Cirrhosis
,
Ribavirin
,
Recurrence
,
Treatment Outcome
,
Clinical Trials, Phase II as Topic
,
Clinical Trials, Phase III as Topic
,
Drug Resistance, Viral
pp.669-673
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014127386
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C型肝炎に対する抗ウイルス治療おいては,治療効果の向上あるいは副作用の軽減を目指して多くのHCV選択的抗ウイルス薬であるdirect anti-viral agents(DAAs)の開発が行われている.本邦では,2011年11月より,第一世代のプロテアーゼ阻害薬(telaprevir/peginterferon/ribavirin)3剤併用療法が一般臨床において使用可能となり,高い著効率が得られた一方で,貧血,皮疹,腎障害など重篤な副作用が問題となった.第二世代のプロテアーゼ阻害薬(simeprevir/peginterferon/ribavirin)3剤併用療法の国内臨床試験では,genotype 1型C型慢性肝炎に対して初回投与例で89~92%,前治療再燃例で90~97%,無効例でも36~51%に著効が得られ,安全性も向上したことから,2013年12月より一般臨床において使用可能となった.今後,simeprevir(SMV)3剤併用療法は,genotype 1型C型肝炎に対する抗ウイルス療法の第一選択になるものと考えられる.
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