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耳鼻咽喉科領域に於けるSulfisomezole(Sinomin)の使用経験
鈴木 安恒
1
,
飯田 稔
1
,
五十嵐 篤男
1
,
井上 寿樹
1
1慶応義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.629-631
発行日 1959年8月20日
Published Date 1959/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202298
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1935年DomagkによりProntosilが発見され,その輝かしき世代を画したSulfa剤もSulfathiazol,Sulfadiazineを頂点として,その後発見されたPenicillineその他の抗生物質の登場により,その王座をゆずつた。しかし新しい抗生物質療法も最近は行きづまつた様な感じがあり,又一方ある程度宿命的な欠点の問題も明らかにされて来た。すなわち乱用により生ずる耐性の問題,又Penicillineシヨツクの問題等が,種々論議されるにつれて,再びSulfa剤が登場する機運を生じ,数年前より新しい優秀な,種々のSulfamin誘導体が発見され,再登場して来ている。
Sulfonamideは既に第2次大戦以前に,その基礎的研究は殆んど完成し,その作用機序,拮抗原理なども殆んど研究しつくされ,感受性菌や毒性の問題なども殆んど余す所なく,研究しつくされ,実際に臨床面に登場する為には新しいより優秀な誘導体が作り出される必要があり,現在迄これに向つて努力され,研究が続けられて来たが,新しいSulfamin剤が実用段階に達するには次の項目を満足せしめうるものでなければならない。
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