特集 喉頭腫瘍
喉頭癌の手術法
中村 文雄
1
,
三輪 正己
2
1京都府立医科大学
2京都府立医科大学耳鼻咽喉科学
pp.336-346
発行日 1958年5月20日
Published Date 1958/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201999
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(Ⅰ)まえがき
喉頭癌の治療法は放射線療法と手術的療法に大別される。放射線療法も超高圧「レ」線装置が出来てその治療効果も向上し,照射法にも廻転照射法,振子様照射法,集光照射法などの病巣局処への多量照射方法が考案され,又そのほかラヂウムによる遠隔照射法放射性同位元素Co60,P32,I131,なども使用されて,相当高い治癒率をあげている。しかし,これ等放射線療法の適応症となると,今日のところなお,病状の早期のものであり,腫瘍も声帯の一部に限局していることを必要とし,それ以上の範囲を越えたものでは手術的療法によるのが,なお一般的な傾向となつている。
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