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ストレプトマイシンアレルギーに就て
竹中 文一郞
1
,
水越 重雄
1
,
岡野 善吉
1
,
木村 直正
1
1京都府立医科大学耳鼻咽喉科教室
pp.497-500
発行日 1956年7月20日
Published Date 1956/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201602
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Ⅰ.緒言
ストレプトマイシン(以下SMと略す)は抗酸菌,グラム陰性菌に対してすぐれた抗菌作用がある反面,各種の副作用例えば前庭機能障碍,聴神経障碍のある事は今更云うまでもないが近時SMの使用頻度の増加と共にSMの抗原性に基くと思われる過敏症の症例が報告され,吾々の注意を換起される様になつた。
最も重篤な症状を表わす抗生物質アナヒラキシーの中でSMによる頻度を見るとペニシリンの比ではないが死亡例が見出される。米国のThe National Research Councilの統計によると1000名にSMの治療を施した所49名に皮膚発疹を来した。
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