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副鼻洞多洞手術に於ける血圧降下剤の応用
和田 輝彦
1
,
等松 和夫
1
,
大久保 清子
1
1大蔵省印刷局東京病院
pp.498-502
発行日 1955年9月20日
Published Date 1955/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201391
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副鼻洞手術施行に当り我々の直面する困難として出血及び麻酔の問題がある。この中出血の問題については従来その対策が種々行われてきている。例えば血液凝固促進法,血管壁に対する藥剤その他の応用,電気焼灼,圧迫タンポン,時には動脈結紮等があり之等についても幾多の研究がなされている。
抑々副鼻洞出血はその部位が深部にある事,出血部位の判然せぬ場合がある事,骨出血を伴う事,尚その上に操作部位の狭隘なる為出血個所が止血する前に自身の出血の為にすぐ埋もれて了う事,結紮出来ない事等により極めて処置しにくいものである。拭血操作のみに専念して手術進行が妨げられる事は屡々経験される処である。
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