特集 扁桃摘出の病理と手術
扁剔放談
石井 俊次
1
1鏡友會
pp.797-800
発行日 1953年11月30日
Published Date 1953/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201026
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「扁剔」と私は書いた。「扁摘」とも書くようである。剔は「えぐる」で摘は「つむ」である。どちらも口蓋扁桃腺を手術によつて全部とり出すことを意味する。漢字など小六カしいことを云う時代ではないかも知れないが識者に頼んで何れかに定めて貰いたいと思う。私には然し剔の方が感じが出るようだから茲には扁剔と書くことにした。
昨年の2月頃在京耳鼻科專門醫の重だつた人達が長老千葉眞一博士邸に招かれて扁桃腺座談會というものが開かれた。私も末席を汚したのだが此席に日本醫事新報の人が速記者を同伴して列席し詳細を同誌に發表した。主として扁桃腺手術に關する各自の全くの放談でなかなかに面白かつたし此記事は全國讀者にも評判がよかつたようである(扁桃剔出術座談會,日本醫事新報1479號,昭和27年8月30日發行)。
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