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鼻咽腔より上顎洞側頸部側頭部に發展せるReticulosarcomの1例
高野 耕
1
1岩手醫科大學耳鼻咽喉科教室
pp.16-19
発行日 1949年1月20日
Published Date 1949/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200120
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緒言
Reticulosarcomは稀有の疾患とされ,從來其の報告例は極めて寥々たるものであつたが,病理組織學的研究の進歩と共に,殊に緖方教授の分類確立以來その報告も逐次増加し,我が教室より發表したものゝみにても既に數例に達してゐる.余も1例を經驗し,前後2回に渉り手術的操作を施したが腫瘍は益々増大し,兩側頸部,側頭部に發展し,且つ強度の眼球突出を呈し,ために顏貌は一變し,他方レ線照射及種々對症療法を試みたが,其効果無く鬼籍に入りたる症例を追加し,御批判を乞ふものである.
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