Japanese
English
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エリスロマイシン・プロピオン酸エステルによる化膿性皮膚疾患の治療経験
TREATMENT OF PYODERMAS WITH ERYTHROMYCIN PROPIONATE
西原 勝雄
1
,
柳瀬 功一
1
,
三木 甫
1
Katsuo NISHIHARA
1
,
Koichi YANASE
1
,
Hajime MIKI
1
1金沢大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Kanazawa University
pp.448-452
発行日 1961年5月1日
Published Date 1961/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203059
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1952年Mc Guire他1)によりStreptomyceserythreusから分離されたエリスロマイシンは,その抗菌力の優秀なことが広く認められている。ペニシリン耐性のブドウ球菌が増加しつつある今日,ペニシリン耐性ブドウ球菌に対しても勝れた抗菌力を示すエリスロマイシンはより一層価値あるものとなつた。皮膚科領域においても,ペニシリン耐性ブドウ球菌の検出率が逐年高まつてきて重要な問題となつている。それは,膿皮症や各種皮膚疾患に伴なう二次感染の多くがブドウ球菌の感染によるものだからである。ところで,エリスロマイシン・プロピオン酸エステルは,Step-henst等2)によると,エリスロマイシンそのものの抗菌力を損うことなく,血中濃度を急速にたかめ,その濃度はエリスロマイシンよりも高く,且つ持続時間も長いという利点を持つている。われわれは最近,エリスロマイシン・プロピオン酸エステル(アイロゾン—シオノギ)を試用する機会を得たので,その成績を述べる。
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