Japanese
English
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Kenacort(Triamcinolone)による皮膚疾患治療
EFFECT OF KENACORT ON SOME SKIN DISEASES
安田 利顕
1
,
西脇 宗一
1
Toshiaki YASUDA
1
,
Soichi NISHIWAKI
1
1関東逓信病院皮膚科
1Department of Dermatology Kanto Teishin Hospital
pp.481-485
発行日 1959年5月1日
Published Date 1959/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202552
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はじめに
1948年Phi1ip S. Henchがリウマチ患者にcortisoneを使用して劇的効果を認め,ついでhydrocortisoneが発見されて以来副腎皮質ホルモン剤の進歩のあとにはめざましいものがある。
1952年Fried and Saboは,hydrocortisoneの9α位を弗素で置換した9α-fluorohydrocortisoneを合成し,このものがhydrocotisoneより遙かに強力な抗炎症作用,抗リウマチ作用を持ち,構造上の僅かな相異によつて,より強力な作用を持つ副腎皮質ホルモソ剤が得られることを知つた。しかしながら,9α-fluorohydrocortisoneは非常に強力な糖質代謝作用を持つと同時に,塩類代謝作用もまたそれ以上に強力であり,したがつて全身投与は不可能で,僅かに軟膏あるいはローションとして局所に使用されていた。しかし,やがて軟膏も経皮吸収によつて浮腫を生ずることが知られるに至つて,かえりみられなくなつた。
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