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低濃度のTriamcinolone Acetonide軟膏の使用経験—0.025% Kenacort A Creamおよび0.025% Kenacort A軟膏
EXPERIENCE IN USING 0.025% TRIAMCINOLONE ACETONIDE OINTMENT
多田 慶介
1
Keisuke TADA
1
1北海道大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Hokkaido University
pp.513-516
発行日 1965年5月1日
Published Date 1965/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204089
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I.はじめに
新しい基剤の発達,各種副腎皮質ホルモンの合成,さらにOcclucive Dressing Technic(ODT)によつて代表される適用法の改良など,皮膚科領域における軟膏療法の進歩には目ざましいものがあり,すでに各種の副腎皮質ホルモンが種々の軟膏基剤に配伍されて製品化されており,皮膚科診療上不可欠のものとなつている。しかしながら今日なお,すべての目的にかなつた万能の軟膏はまだないといつても良いであろう。すなわち,たとえ強力な副腎皮質ホルモンを配伍した軟膏であつても,乳剤性基剤の軟膏では湿潤面に使用すると,かえつて悪化する場合があるなど,適用の制限があり,また油脂性基剤では,配伍剤の経皮吸収が悪く,あるいはべたついて使用感が良くないなどの欠点がある。
一方Sulzberger,ScholtzらがODTを提唱以来,軟膏の適用法についても改めて検討されつつある。ODTのすぐれた効果は多数の人々によつて認められ,日常の皮膚科外用療法として繁用されてきている。この場合副腎皮質ホルモンの経皮吸収による全身的副作用を一応は考慮しなければならないし,また実際問題として副腎皮質ホルモン軟膏が高価なために充分におこない得ない場合があるなど,適応の制約を免がれ得ない。
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