Japanese
English
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Triamcinolone acetonide軟膏の使用経験
CLINICAL USE OF TRIAMCINOLONE ACETONIDE OINTMENT
三浦 祐晶
1
,
中村 準之助
1
Y. MIURA
1
,
J. Nakamura
1
1北海道大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology Hokkaido University, School of Medicine
pp.75-79
発行日 1960年1月1日
Published Date 1960/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202746
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I.緒言
Corticosteroidの皮膚科領域への導入は,その強力な抗炎症作用の故に,従来の薬剤にはみられなかつた優れた治療効果を発揮し,全身的並びに局所的療法に飛躍的な進歩をもたらしたのである。即ちこれを局所的療法についてのみ云えば,本剤を軟膏配伍剤として応用した際における急性炎症性皮疹及び自覚的障害の急速な消失は従来の軟膏療法においては期すべきもなかつたことである。
今日まで局所的に使用されているCorticosteroidは,主としてhydrocortisone及びその誘導体であるPred-nisoloneで,共に優れた抗炎症効果を期待し得るものであつた。しかし長期間使用しているうちに次第に効果が減弱してくること,また使用中止後における再発が高率に認められ,しかもその際の症状は塗布前に比較してより高度に悪化することなどが知られるようになり,これが臨床医の最大の悩みとなつている。
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