Japanese
English
薬剤
外科領域におけるKenacortの使用経験
On the use of Kenacort in surgery
渋沢 喜守雄
1
,
西 可平
1
,
芦田 敬治
1
,
阿部 千秋
1
Kishuo SHIBUSAWA
1
,
Yoshihira NISHI
1
,
Keiji ASHIDA
1
,
Chiaki ABE
1
1群馬大学医学部渋沢外科教室
pp.385-400
発行日 1959年4月20日
Published Date 1959/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202372
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まえがき
合成コーチコイドの治療界における諸成績は,まことにはなばなしい.Prednisone,Prednisol-one等の使用報告は,わが国にも甚だ多く,それぞれすぐれた効果を伝えている.Prednisone, Prednisoloneには,尚,多少とも水分およびナトリウムを体内に貯溜する作用があることは周知のところである.Triamcinoloneには,こうした副作用が極めて少いと言われている.今回われわれは,三共よりKenacortなる合成コーチコイドを提供され,外科的諸状態に使用する経験を得た.Kenacortは, CH2OH | C=0 |---OHなる構造式を有し,化学的には,delta-1,9-alpha fluoro,16-alpha hydroxy hydrocortisone,C21H27O6Fで,PrednisoloneのC-16-αにHOを,またC-9-αの位置のHをFで置換したものである.
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