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海外トピツクス
pp.403-405
発行日 1955年6月1日
Published Date 1955/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201453
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後腎糸球俸部動静脈境界の構造に就ての新知見
さきに腎糸球体毛細管叢に就て新知見を発表したTra-bucco and Marquezは,最近にpostglomerular Port-ionの構造に関して,Latexgun cast法により知り得た新知見を発表した。死後2時間以内に腎臓を周囲の脂肪組織をつけたままで取り出し,生理的血清及び食塩水を腎動脈より入れてよく洗滌する。次で先ず65%のLatexのアンモニヤ溶液をインデイアンインクで着色したものを下大静脈と同じ圧で腎静脈より注入した後,着色しないものを腎動脈より剔出患者の生前の血圧と同じ圧で注入する。次で塩化水素酸で腐蝕後,更に5%フオルマリンで処理して,顕微鏡的に調べた。その結果Post-glomerular arteryの構造は,次の二群に分けて考える事が出来る。第1群はこの動脈が太い静脈幹に接合する前に必ず毛細管綱を形成するものであり,第2群は毛細管綱を形成する事なく直接にその末端が静脈に接合しているものである。
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