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海外トピツクス
pp.503-504
発行日 1953年8月1日
Published Date 1953/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201028
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"Endokrine Niere"内分泌腎に關する實驗的研究
1946年Selye and Stoneは鼠の大動脈を左右腎動脈分岐部の間で適當に絞り,その内腔を狹くして置くと,それより末梢部から分岐する腎動脈の血壓が下降して糸球體からの尿分泌が中止する様になり,その結果細尿管が虚脱状態となる結果,腎臓が組織學的に丁度副腎皮質或は上皮小體樣り構造を示す樣になること,及びその際に高血壓の發生することを發見した。そしてその原囚を血管收縮作用のあるレニンが腎内で生ずるためとして,この腎臓に"endokrine kidney"なる名稱を與えた。この實驗は腎性高血壓研究の新しい分野を開いたもので,その後Frank(1951),Hall and Hall(1951),Goor-maghtigh(1952),Zollinger(1949),Taquini(1950)等と多くの人々がこの實驗を追試し,我國でも落合京一郎(1952)が實驗成績を發表している。最近Heidelberg大學病理學教室のKohler und Burow (1953)は148匹の鼠を使用して得た成績から,先人の所見に研討を加えている。その結論は次の様なものである。
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