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血管擴張性肉芽腫の2例
淸水 潤一
1
,
白川 正美
1
1神戸醫科大學皮膚科泌尿器科教室
pp.500-502
発行日 1953年8月1日
Published Date 1953/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201027
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本症は元來動物にみられる炎症性腫瘍で1869年Bollingerが馬に始めて發見して以來Botryo-mykoseの名で一般に知られている。1897年Pon-cet et Dorは人間に於て類似の疾患を報告しBotryomycose humaineと命名したが,その後諸家の検索により,その病原體が動物の場合と全然別でBotryomycesではなく化膿球菌に由來するものであることが判明し,Pseudobotryomycose(Poncet,Dor,Delore,Pfeiffer,Martinotti)Granuloma pyogenicum(Hartzell)Granulomateleangiecsalicum(Küttner)Granuloma pedi-culum(Frédéric,Heuch)等各人各樣の名稱で呼ばれてきた。本邦に於ては明治40年茂木が始めて報告して以來20數例を数え,特に五十嵐の詳細な記載があり,その成因,病理については殆ど之に盡されていて附加すべきものはない様に思うが,我々は最近本症の2例を經驗したので追加報告したいと思う。
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