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海外トピツクス
pp.374,380-381
発行日 1953年6月1日
Published Date 1953/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200993
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尿管S状腸吻合術の遠隔成績
尿管S状腸吻合術を施行した多数例に就ての遠隔成績に關Lては,1939年Hinmanが文献例の786例に就て報告して以來今日迄,化學療法を充分に併用し得る様になつてからの報告には未だ接していなかつた。1952年の暮にArthur Jacobs and Barr Stirlingは英國に於ける137人の外科醫からの回答によつて得られた1.673例の手術例に就ての遠隔成績を發表している。これは化學療法を併用した症例に就てのものである以外に,最近問題となつているNesbit及びCordonnier等の直接吻合法と從來のCoffey法との優劣及び血液電解値の問題に關しても纒つた成績を出している點で極めて興味深いので,竝にその要點を紹介しよう。
(1)吻合術式1941年迄の手術ではCoffey法が過半數の58.2%を占め,次でStiles法の32.8%であった。その後1948年にCoffey法は一時79.6%と増加し,Stiles法は16.3%と減少したが,Nesbit法及びCordonnier法の出現によつて傾向が一變して,1951年には直接法が最も多くて41.8%を占め,Coffey法は30.9%,Stiles法は16.3%と少なくなつて來た。尿管への到達法として腹膜外法をとつたものは285例である。
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