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皮膚疾患のスプラーゼ局所注射療法
增澤 周市郞
1
,
中西 淳朗
2
1慶應義塾大學醫學部,皮膚科泌尿器科教室
2濟生會神奈川縣病院皮膚泌尿器科
pp.707-710
発行日 1952年12月1日
Published Date 1952/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200869
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我々はヒアルロニダーゼの皮膚科領域への應用に興味を抱き,北村及び野口の報告を參考として,慶應義塾大學病院皮膚科,濟生會神奈川縣病院皮膚泌尿器科に於て追試を行い,少數例ながら良好な成績を得たので報告する。
解糖酵素ヒアルロニダーゼは,ムコイチンの重合物であり結締織中の結合基質を構成しているヒアルロン酸をグルクロン酸とN-アセチールグルコサミンに加水分解し,ヒアルロン酸の粘稠度を低減せしめ,各種物質の滲透,擴散を容易ならしめる作用を有する。この作用を利用して組織中の浸潤を吸收し去ろうとするのが本療法の目的であり,對症療法の1つに屬すると考える。
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