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海外トピツクス
pp.356-357
発行日 1952年7月1日
Published Date 1952/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200765
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尾骨・會陰式前立腺剔除術(L'Adenomectom-ie prostatiqne par voie coccypérinealedroite)
後方,即ち仙骨部から直腸を側方に排除して前立腺に到達して腺腫を剔除する仙骨部術式と稱するものは,Voelcker, Gayet, Geraghty, Boeckel等が施行してから久しく試みるものがなく,一般から顧られなかつた。最近になつてフランスから丁度この仙骨式に當る方法がR.Couvelaire et J.R.Bouffard(1951)によつて尾骨・會陰式前立腺剔除術として發表されている。この方法は患者を腹位,骨盤高位に置いて,皮膚を尾骨上を横に切開した後その左端を弧状に前方に延長した切開で開き,直腸の左側から前立腺に到達する方法である。丁度今日流行の恥骨後と全く反對の方向から同樣の手術をし樣とするもので,膀胱後方に憩室を合併した時によい術式である。しかし,彼等の發表している手術成績はあまりよくなく,12例にこの術式を施行して3例が死亡している。
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