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海外トピックス
pp.303-304
発行日 1952年6月1日
Published Date 1952/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200746
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ペニシリン過敏症
最近ペニシリン(以下「ペ」と略記」の濫用の傾向が見られ,Bechet,Lehamannは「ペ」過敏症はサルファ劑の夫れより増加すると警告を發し,Waldbott,Wi-1e et Rabinovich が「ペ」による死亡例を報告,ペ過敏症の問題は一般の注目する所となつた。このためか,こゝ2-3年の間にSonck(Nordish Medicin 43,19,1950),Graul et Menzel(Hautarzt 2,2,1951),Fis-cher(Schweiz.Med.Wscher.38,1951),Lindemay-er(Arch.f.Dermat 193,1951)の綜説が相次いで記載された。今回はこれ等を總括してみよう。
藥物による發疹は藥物アレルギーの最も普通の症状である。この皮疹の發生率は一般には0.56-5.7%,發生時期は7-14目の治療,又は再治療を受けた時であり,發疹は一般に一過性で,蕁麻疹様,猩紅熱發疹様,麻疹様,紫斑様疹が大部分であると云われている。これをアレルギー學の立場より論ずると,發疹が7-14日の治療又は再治療を受けた時に發現するのはアレルギー學より見れば當然であるが,「ペ」治療を受けたことがないが,「ペ」皮膚反應が既に陽性のものがある。
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