--------------------
海外トピックス
pp.180-181
発行日 1955年3月1日
Published Date 1955/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201391
- 有料閲覧
- 文献概要
前立腺剔除術の遠隔成績と合併症
今日前立腺剔除術は諸家に依り,種々の術式及びその変法が行われているが,之等多くの術式の優劣はその遠隔成績に依つて始めて正確に批判される可きものである。Marco Caine (1954)はこの点に就て1947年から1950年迄の間に英国のSt.Peter's及びSt.Paul's病院に於て手術を受けた良性の前立腺症の患者748例中519例に就てインタヴューを行つて,その遠隔成績を発表している。なお行われた手術術式はVesico-capsular,Retropubic,Freyer,Transvesical open,Transvesical closed,Electrotome,Punch,Harris,Perineal等であるが,以下簡単にその成績の主なものに就て述べる。
(1)症状 術後症状に就ては尿意頻数,尿失禁,性活動,疼痛,排尿障碍に就いて調査した。(a)術後の尿意頻数は組織学的に線維性型のものが最も高率(18.6%)で,之を各術式に依り比較すれぱ,腺腫型のものでRetropubic或はTransvesical closedで剔除術を行つたものが Fleyer,Vesico-capsular其他の術式に依るものよりその頻度は低い。Transurethralに行つたものの中ではElectrotomeに依つたものが最も成績が悪い。
Copyright © 1955, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.