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牛腦下垂體移植と梅毒血清反應
森安 勇
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1松江赤十字病院皮膚泌尿器科
pp.169-170
発行日 1952年4月1日
Published Date 1952/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200703
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第二次大戰後の日本では,いろいろな疾患に對し,ホルモン療法を目的として,異種動物臓器の人體移植を試みることが,一種の流行となつているようである。これらの原始的療法は,純枠な高單位ホルモン製剤の出現とともに,姿を消す運命にあると思われるけれども,現在の如く,なんら兔疫學的な顧慮なしに,ひろく行われるにおいては,いつか,不測の禍を招くおそれなしとしないであろう。
このような考えから,わたくしは,牛腦下垂體移植を行った患者に就いて,梅毒血清反應を試みたところ,未だ少數の検査例ではあるが,そのうちに,陽性反應を示すもののあるのを認めた。その成績をここに報告する。
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