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興味ある經過をとつた發育不全腎々盂結石症の1例—附腎性流注性膿瘍に就て
中尾 知足
1
,
高相 嘉平
1
1大阪市立北市民病院皮膚科泌尿器科
pp.164-168
発行日 1952年4月1日
Published Date 1952/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200702
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余等は發育不全腎に腎盂結石症を併發した症例を手術に依つて確める事が出來た。本例は打撲によつて,夫れ迄潜在して居た腎結石症が腎周園膿瘍を招來し,之れが流注性膿瘍となり,腸骨窩膿瘍の型を採つて始めて醫治を乞い,切開後の瘻孔が治癒しないので,「レ」線検査で始めて腎結石の存在を知り得たと云う變つた經過を採つた,甚だ興味ある症例である。第33回近畿皮膚科泌尿器科集談會で報告して置いたが,同時に併發した腎周圍膿瘍,所謂腎性流注性膿瘍及び其他に就ても一言し,その診斷の一助にしたいと思う。
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