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ライル氏死指の5例
阿部 淸雄
1
1國立新發田病院皮膚泌尿器科
pp.170-174
発行日 1952年4月1日
Published Date 1952/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200704
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本症はReil(1807)により始めて報告され,其後Nothnagel(1867)により詳細に補遺せられた肢端に於ける動脈性痙攣に基因する一種の血管運動性神經症である。
我國に於いても血管運動性神經症の或るもの,即ちレイノー氏病,肢端紅痛症,肢端知覺異常症等に關する報告は可成り見られるが,本症に就いては非常に少く,土肥(章)(大11),堀内(昭3,山川(昭17)が何れも女性例を報告しているに過ぎない。然るに新潟醫大皮膚科教室に於いては昭和16年以來24年に至る間に本症と看做すべきもの計5例,即ち小山(昭16),飯野(昭22)が各1例を,更に最近私が3例を輕驗し,2,3の臨床的検索を行つたので,茲に一括して報告することたした。
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