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皮泌科領域に於ける結核沈降反應
增澤 周市郎
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1慶應義塾大學醫學部皮膚科・泌尿器科教室
pp.210-214
発行日 1951年5月1日
Published Date 1951/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200507
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緒言
結核の血清學的診斷法としての沈降反應は其の源をMarzagalliに發したが正確な結果を得ることが出來なかつた。其の後比較的新しい研究が,Bonomeによつて始められ,ついでRow, Fa-nelli,北島,Jousset, Holländer, Fuchs-V, Wolfing, Rodencecker, Larson u Montank, Henry u Hatch, Meinicke, Bonacorsi,工藤,久保等により各種の方法が發表されたが未だ良好なものはなかつた。
偶々1946年東風により抗元としてコレステリン添加結核菌アルコール浸出液を使用する新方法が發表され,其の成績の優秀なること及び極めて簡易なることが認められたので余は本反應を,皮膚結核及び泌尿器結核にマントー反應,エピクタン反應,及び赤血球沈降速度と同時に試み,各反應との關係等につき比較檢討して見た又一部の皮膚結核には發泡液の沈降反應を試み,若干の結果を得たのでこゝに發表する。
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