連載 Dr.長坂の身体所見でアプローチする呼吸器診療・10
胸部画像と身体所見
長坂 行雄
1,2
1洛和会音羽病院
2洛和会京都呼吸器センター
pp.694-700
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200096
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胸部画像と身体所見を対比すると,身体所見によって画像の判断が容易になり,画像所見で身体所見が裏付けられる.例えば,ウィーズが主訴で胸部画像に異常がなければ,気管支喘息の可能性が高い.肺底部でクラックルを聴取し,ばち指があれば間質性肺炎の可能性が高い.胸部X線で異常がはっきりしなくても,CTでは淡いすりガラス陰影や,牽引性気管支拡張の所見が得られるはずである.逆に派手な画像所見があっても,まったく自覚症状や,身体所見には異常がないこともある.いずれも診断の大きなヒントになる.具体的なイメージがつかみやすい症例を提示する.
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