連載 Dr.長坂の身体所見でアプローチする呼吸器診療・16
身体所見の決定力—身体所見ですぐに診療方針が決められるように
長坂 行雄
1,2
1洛和会音羽病院
2洛和会京都呼吸器センター
pp.344-352
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200258
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これまでの連載で身体所見を中心にした様々な疾患,病態へのアプローチを解説してきた.大事なことは問診,身体所見が直接,治療方針を決めるような決定力があるか,ということである.診断がつき,治療が始まってから「こんな所見もある」と確認することはトレーニングとしては大事だが診療上の実用性は低い.しかし,その所見をもとに診療方針を決めることができればはるかに有用で臨床に欠かせないツールとなる.
身体所見に自信をもつために必要な事項を考えてみた.診察のルーチンは経験を積むと自然にできていくが,ある程度意識したほうがよい.最初に患者をみて,治療を優先するか考えながら,下記の順番で診察する.
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