Japanese
English
解剖を中心とした脳神経手術手技
機能解剖に基づいた脳手術支援
Computer Assisted Neurosurgery Based on Individualized Functional Anatomy
加藤 天美
1
,
吉峰 俊樹
1
,
中島 伸
1
,
平野 俊一朗
1
,
金山 拓司
1
,
谷口 理章
1
,
田辺 敬貴
2
,
原田 貢士
3
,
早川 徹
1
Amami KATO
1
,
Toshiki YOSHIMINE
1
,
Shin NAKAJIMA
1
,
Shun-ichiro HIRANO
1
,
Takuji KANEYAMA
1
,
Masaaki TANIGUCHI
1
,
Hirotaka TANABE
2
,
Koushi HARADA
3
,
Toru HAYAKAWA
1
1大阪大学医学部脳神経外科
2大阪大学精神科
3大阪大学放射線科
1Department of Neurosurgery, Osaka University Medical School
2Department of Neuropsychiatry, Osaka University Medical School
3Department of Radiology, Osaka University Medical School
キーワード:
Computer assisted neurosurgery
,
Image processing subsystem
,
3—dimensional surgical navigation
,
Magnetic filed moduation
,
Surgical simulation
Keyword:
Computer assisted neurosurgery
,
Image processing subsystem
,
3—dimensional surgical navigation
,
Magnetic filed moduation
,
Surgical simulation
pp.7-16
発行日 1994年1月10日
Published Date 1994/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436900764
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I.はじめに
安全,確実な手術のためには外科解剖の知識と理解が重要なことは言うまでもないが,これは術中,手術操作に適確に反映されてはじめて意味のあるものとなる.画像情報の解析により個々の患者についての解剖学的理解が容易となってきたが,術前計画あるいは術中における解剖学的オリエンテーションは,なお少なからず術者の経験や直感に基づいており,常に確実に把握されているとは限らない.しかも,最近とくにもとめられる高次脳機能の保護のためには,個々の患者に関してより精密な機能解剖相関の把握とそれに基づいた手術操作が必要である15,35).これらの問題を克服するため,私達は,術前の画像情報から手術に必要な部分を抽出し,機能マッピング結果などとともに再構成して明確なかたちで術者に提供し,さらに,これらと実際の手術操作位置との関係を術者に明示するシステムを構築してきた.本稿では手術用画像処理システムや手術ナビゲーターなど,パーソナルコンピューターベースで構築しうる脳手術支援システムを紹介し,精密な脳機能解剖の把握や実際の手術への応用について解説する.
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