Japanese
English
解剖を中心とした脳神経手術手技
小脳橋角部腫瘍の手術—聴力保存に有効な手技について
Microsurgical Technique of Posterior Fossa Transmeatal Approach for Acoustic Neurinoma:Preservation of facial and cochlear nerves
佐藤 修
1
,
田辺 純嘉
1
,
相馬 勤
1
Osamu SATO
1
,
Sumiyoshi TANABE
1
,
Tsutomu SOHMA
1
1札幌医科大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Sapporo Medical College
キーワード:
Cerebellopontine angle tumor
,
Neurinoma
,
Suboccipital approach
,
Facial nerve
,
Cochlear nerve
,
Microsutgery
Keyword:
Cerebellopontine angle tumor
,
Neurinoma
,
Suboccipital approach
,
Facial nerve
,
Cochlear nerve
,
Microsutgery
pp.779-784
発行日 1984年6月10日
Published Date 1984/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436201866
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I.はじめに
聴神経鞘腫の発生母地としては,大多数は前庭神経由来であり,蝸牛神経由来のものはきわめて少数例にすぎないとされ,しかも最近の神経耳科学や神経放射線の発展に伴い,聴力障害の進行していない比較的小さな聴神経鞘腫が発見されるようになってきている,したがって,このような症例では顔面神経の保存はもちろんのこと,聴力の保存を可能にするmicrosurgeryの手術手技が要求され,脳神経外科医にとって大いにchallengingな問題となってきている.しかし腫瘍摘出にあたり,その難易さは必ずしも腫瘍が小さいことのみが有利ではなく,腫瘍の硬さ,出血性および腫瘍被膜と周辺組織との癒着程度が重要であることに異論はない.本稿では,著者らの経験を基にして聴力保存に有効な手術手技を紹介する.
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