扉
補助診断法と脳神経外科
松角 康彦
1
1熊本大学脳神経外科
pp.399-400
発行日 1977年5月10日
Published Date 1977/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200611
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降って湧いたようなCT scannerの普及によって,本邦の脳神経外科診断学も,幸いに時勢におくれをとることなく,話題にも事欠かないで過ごせるのは,御同慶の至りといえよう.
もしも識者の陰の援助がなく,今しばらくの間ごく一部の富裕な施設を除いて,指をくわえてトツクニのお話にのみ終わるような事態になっていたら,日本脳神経外科学会のfrustrationはいかばかりであったかと,肌に粟を生ずる心地すらする.そう思えばいまだ入手しておられぬ施設の方々の気持を考えて,贅沢な放言は許されぬところであるが,同時にいったい補助診断法が持つ意味とは何なのかと,考えさせられるものをもたらしたことも否めない.
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