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編集後記
斉藤 延人
pp.636
発行日 2011年6月10日
Published Date 2011/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101468
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この編集後記を書いているのは,東日本大震災が発生してちょうど1カ月の時点である.東京でもまだ連日のように,しかもかなり激しい余震が続き,福島原発の問題も先行きが読めない.さらに夏場には電力不足が予測され,大規模停電回避のために節電策を検討中である.早く諸問題が終息に向かってくれることを祈るばかりである.
さて,本号の扉では筑波大学の松村明教授が「脳神経外科医の養成とリクルート」と題して,日本脳神経外科学会の「卒後臨床研修制度対応委員会」の取り組みを紹介されている.研修医の集まりで手術用顕微鏡を用いての微小縫合の体験コーナーを設けられている.医学生たちも興味をもって参加されているようである.私も以前,高校生の体験教室でマイクロ実習のまねごとをしたことがある.高校生たちには10-0ナイロンを用いた縫合は予想以上に難しかったようである.あらためて自分たちはプロなのだということを感じるとともに,そのような試練が若者の興味を引き出してくれればと感じられた.
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