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特集 錐体外路系疾患研究最近の進歩
Ⅳ.Dopamine代謝異常以後の基礎的研究
GABAおよびSubstance Pについて
Recent advances in neurotransmitters in the basal ganglia, with special reference to GABA and substance P
金澤 一郎
1
Ichiro Kanazawa
1
1筑波大学臨床医学系神経内科
1Department of Neurology,Institute of Clinical Medicine, University of Tsukuba
pp.118-129
発行日 1981年2月10日
Published Date 1981/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431905255
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はじめに
黒質に始まり線条体に終るいわゆる黒質-線条体ニューロンが,dopamine作動性でありパーキンソン病で特異的に変性脱落することは今日では常識的なこととなっている。大脳基底核の複雑に絡みあう線維連絡の中で,このdopamine作動性線維と逆方向の線維系すなわち線条体-黒質系ニューロンの神経伝達物質に関する最近の研究の進歩をたどるのが本小文の目的である。この線維系の神経伝達物質としては,現在γ-アミノ酪酸(GABA)とp物質(substance P)の二つが知られており,ここでは便宜上おのおのの物質ごとにまとめることにするが,線条体-黒質系以外の大脳基底核の線維についても多少触れることになろう。
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