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(1)ネコおよびガマの脊髄運動ニューロンにおいて,特殊二連微小電極法および脊髄血管系灌流法によつて諸種条件下のIPSPの研究を行なつた。
(2)IPSPの発生にK+が関与することが直接証明された。
(3)IPSPに対するstrychnineの作用を解析することにより,活動時のシナブス下膜の細孔の大きさは可変性のものであることが示された。
(4)IPSPはazide,DNP,iodoacetic acid,ouabain,GABA,alcohol,EGTA,saponin,tannic acid,tween 80など諸種のagentsによつてその大きさの減少あるいは逆転を起こすが,これは主として細胞内Cl-pp濃度の増加とK+濃度の減少によると考えられる。
(5)諸種条件下における運動ニューロンのEPSPの上昇率,presyllaptic spike(P)およびfocal synaptipotentlal(FSP)のPTPについて解析を行なつた。
(6)ネコの脊髄ニューロンにおいては,PとFSPの大きさの時間経過は刺激をやめてから約20秒間は平行関係を有しない。
(7)ガマにおいてはFSPのPTDがみられ,pとFSPの大きさの時間経過はかなり異なる。
(8)K+はPTPの抑制を起こす。しかし,K+は反復刺激後のavailable transmjtterの補給を促進させると考えられる。
(9)MediUlnのCa++を除くと運動ニューロンにおけるPTPは消失する。Ca++はavailable transmitterを補給するうえに不可欠と考えられる。
(10)PTPは諸種のinhibitor,alcohol,GABAなとによつて抑制される。しかしouabain,alcoholなどは作用が弱いときはPTPの増大を起こすことがある。glutamateはPTPを増大させる傾向がある。
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