特集 現代医学・生物学の仮説・学説
5.神経科学
シナプス伝達
久場 健司
1
1佐賀医科大学生理学教室
pp.538-539
発行日 1993年10月15日
Published Date 1993/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900634
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概説
シナプスでの化学伝達は,シナプス前末端での活動電位→Ca2+チャネルの開口→Ca2+流入→開口分泌によるシナプス小胞よりの伝達物質の放出→シナプス下膜の受容体チャネルの活性化→シナプス後電位の発生,の一連の過程によりなされる。放出された伝達物質は,分解,拡散,末端内への取り込みにより瞬時に消失し,開口したシナプス小胞はendocytosisにより再構成される(図1)1)。以下,最近の知見と問題点について述べる。
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