Japanese
English
特集 脳のシンポジウム
主題 脊髄の構造と機能
脊髄の細胞構築学
Cytoarchitectonics of the Spinal Cord
岡本 道雄
1
Michio Okamoto
1
1京都大学医学部解剖学教室
1Department of Anatomy, School of Medicine, Kyoto University
pp.411-424
発行日 1966年10月25日
Published Date 1966/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904312
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.緒論
脊髄は中枢神経系発生の原型を最もよく保存した部位であると同時に,それより上の脳部の発育に伴つて上行性にも下行性にもその影響を受け,すなわち旧い部と新しい部が接触する部ともいうことができ,かつ中枢神経の末梢へ向かう最前線として実際上の意義も大きい。すなわち原論的にも実際的にもきわめて重要な部分であるにかかわらず,従来脳の研究に比してややもすると等閑にふされてきている。
しかし近代神経学100年の歩みをみると脊髄の研究にも峯々と称すべきものがあり,今これを表題の脊髄の細胞構築学に限つてみると,Clarke6),Stilling40),Waldeyer43),Golgi13),Lenhossék23),Ziehen45),Jacobsohn17),Cajal3),Massazza27)28),Bok2)などである。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.